変頻水冷スクリュー式チラーと定速ポンプの組み合わせの実現可能性
インバータ制御の水冷スクリュー式チラーは、定速運転の冷水ポンプと組み合わせて使用することが十分可能です。冷却水循環システムにおいては、スクリュー式チラーが圧縮空気を供給し、冷水ポンプが冷却水を移送します。定速ポンプの流量および揚程が、スクリュー式チラーのフルロード時の冷却要求を満たしていれば、システムは正常に稼働します。ただし、このような組み合わせでは、実運転時の効率や省エネルギー性能には一定の限界があります。
定速ポンプを使用する利点
- 初期投資コストが低い:定速ポンプおよびそれに付随する制御盤の調達コストは、変頻ポンプに比べてはるかに低く、予算が限られたプロジェクトに適しています。
- 制御システムはシンプルです。定周波数運転のウォーターポンプは、単純な起動・停止制御のみでよく、複雑なインバータのパラメータ設定は不要であり、保守管理のハードルも低くなります。
- 満載時の運転状態は安定しています。スクリュー式冷凍機が長時間にわたりフルロードで運転している場合、定速ポンプは連続的かつ安定した冷却水流量を供給します。
定速ポンプを組み合わせる場合の潜在的な欠点
- 部分負荷時のエネルギー消費の無駄:インバータ駆動の水冷スクリュー式チラーは、用気量の変動に応じて回転数を自動調整しますが、定速運転の冷水ポンプは常に定格出力で稼働しています。そのため、スクリュー式チラーが低負荷状態にあるときでも、冷水ポンプはフルスピードで運転し続け、電力の無駄が生じます。
- 冷却水温の変動:低負荷運転時において、冷却水量が過大であると冷却水温が低下しすぎ、スクリュー式圧縮機の潤滑性能や運転効率に悪影響を及ぼし、さらには凝縮水の析出を引き起こすおそれがあります。
- 管網への衝撃が大きい:定速ポンプは起動時および停止時に水撃現象を生じさせ、冷却水配管系統およびバルブに一定の機械的衝撃を及ぼす。
システムの最適化と改善提案
予算や既存の条件により定速ポンプの使用を余儀なくされる場合でも、以下の方法でシステムの運転を最適化することができます。
- 適切な機種選定:スクリュー式コンプレッサーの定格冷却水流量に厳密に準じてポンプを選定し、過大な設備による無駄を避け、不要なエネルギー消費を低減してください。
- 制御ロジックの最適化:ポンプの起動・停止をスクリュー式圧縮機の運転状態と連動させ、スクリュー式圧縮機が停止した後にポンプの停止を遅らせて無駄な運転を防止します。
- バイパス調整弁の追加設置:冷却水配管に電動調節弁を設置し、スクリュー式コンプレッサーの排気温度に応じて冷却水流量を自動調整することで、定速ポンプでは速度制御ができないという欠点を補います。
- 後期のインバータ改造:システムの運転が安定しており、資金面にも余裕がある場合には、定速ポンプにインバータを追加装着して変頻ポンプへとアップグレードし、変頻式水冷スクリュー冷水機の省エネルギー性能を十分に引き出します。
適用シーンのまとめ
インバータ制御の水冷スクリュー式コンプレッサーと定速運転の冷却用ポンプの組み合わせは、空気需要が安定しており、スクリュー式コンプレッサーが長期間にわたり高負荷で稼働する一方で、初期投資予算が厳しいといったケースに適しています。工場の空気消費量の変動が大きく、省エネルギーへの要請が高い場合は、冷却用水ポンプもインバータ制御に切り替えることで、圧縮空気システム全体の総合的な省エネを実現することが推奨されます。
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