空気圧縮機の吐出量算定の重要性
工業生産において、空気圧縮機の吐出空気量を正確に算定することは、機器選定の核心的な前提です。吐出空気量の算定が過小であれば、生産に必要な圧縮空気が不足し、設備の正常な稼働に支障を来します。一方、過大であれば、設備が長期間にわたり無負荷状態で運転することになり、不必要な電力消費や購入コストの増加を招きます。したがって、吐出空気量の需要を科学的に評価することが極めて重要です。
第一段階:既存のガス使用設備の消費量を把握する
総ガス流量の算定は、工場内のすべての空気圧機器の消費流量ニーズを包括的に把握することを基盤としています。データの収集には、次のような方法が用いられます。
- 機器の銘板または取扱説明書を確認する:ほとんどの空気工具や設備には、定格消費空気量が記載されています(通常は L/min または m³/min 単位として)。
- 同時使用率の評価すべての設備が同時に最大負荷で稼働するわけではありません。実際の生産プロセスに応じて、各種設備が同時に稼働する確率、すなわち「同時使用係数」を推定する必要があります。
- 基本的な要件の取りまとめ:すべての設備の定格消費流量にそれぞれの同時使用係数を乗じて、基礎的な総消費流量を算出する。
第二段階:配管網の漏洩および損失の算出
圧縮空気は、配管や弁、継手などを通して輸送される過程で、どうしても漏れが生じます。たとえ良好に維持された配管網であっても、一定の損失が発生します。
一般的には、基本的なガス消費量の合計に上乗せすることを推奨します。10% まで 20%配管系統の漏れおよび圧力損失を補うための余裕量を設ける。老朽化した配管系統では、この割合を適宜引き上げる必要がある。
ステップ3:将来の拡張に備える
企業の生産規模は市場需要に応じて拡大することがあり、新規の生産ラインや空気圧機器の導入も一般的です。短期間での頻繁なコンプレッサーの交換や追加購入を避けるため、空気消費量の算定には将来を見据えた視点が求められます。
一般的には、総需要ガス量を基に、さらに予備分を確保しておくことが推奨されます。15% まで 30%拡張用の余地です。具体的な予備割合は、企業の今後3~5年間の事業計画に応じて決定されます。
実際に必要な総ガス量の確定
以上の三つの手順を総合すると、空気圧縮機に実際に必要となる総ガス流量の計算式は次のようにまとめられます。
総ガス量=(基礎消費総量+配管網の漏洩損失)×(1+将来の拡張係数)
総ガス流量を算出した後、そのデータをもとに公称吐出量が適合する空気圧縮機の型式を選定できます。
空気圧縮機の選定における留意事項
ガス流量に加えて、機種選定の際には以下の要素も総合的に検討する必要があります。
- 仕事のストレスとのマッチング空気圧縮機の吐出圧力は、配管系統の抵抗を克服するために、使用設備の最高要求圧力をわずかに上回っていなければなりません。
- 変頻と商用周波数の組み合わせガス消費量の変動が大きい運転条件下では、商用周波数駆動機とインバータ駆動機を組み合わせた運用を推奨します。インバータ駆動機が変動するガス需要を調整することで、最大限の省エネルギーを実現できます。
- ガスの品質要件生産プロセスが圧縮空気中の水分、油分および粉塵に対して許容するレベルに応じて、それに見合った後処理用の浄化設備を適切に配置する。