一、含水量は医薬品用圧縮空気の重要な指標である
医薬品の製造工程において、圧縮空気は製品や包装材料、あるいは清浄環境に直接または間接的に接触し、その含水量は微生物の増殖リスク、設備の腐食、ならびに製剤の安定性に直接影響を及ぼす。水分が過剰になると、配管内の結露やフィルターの機能低下、無菌プロセスの中断を招きやすいため、厳格な管理が不可欠である。
二、主要な規格の根拠:ISO ISO 8573-1 および GMP の要求事項
国際的に通用する圧縮空気の品質区分基準 ISO ISO 8573-1 では、含水量(すなわち圧力露点)を複数の等級に分類している。医薬品業界では一般的に、≤ -40℃ 圧力露点(ISO 8573-1:2010 のクラス2に相当) ISO が採用されており、凍結乾燥や無菌充填など一部の高リスク工程では、-70℃ (クラス1)が求められる。
三、GMP における清浄圧縮空気への追加要件
「医薬品の製造管理基準」では、圧縮空気は除油・除水・除菌の三段階処理を施し、露点、油分、微生物を継続的にモニタリングすることが強調されている。含水量については、オンライン露点計によるリアルタイム監視を行い、そのデータは偏差管理およびトレンド分析の体系に組み込む必要がある。
四、検証と日常的管理の要点
- システム設計段階で、露点の制御目標および乾燥方式(例:冷凍式と吸着式の併用)を明確に定める。
- 設置後には、圧縮空気システムの検証(IQ/OQ/PQ)を実施し、露点分布の試験も行う。
- 露点センサーは定期的に校正し、履歴データを記録して、継続的なプロセス確認を支援する。